講師 | 石原 昌也先生 |
日時 | 2013/02/05 |
場所 | 愛知県調理師会館 |
普茶料理 石原 昌也先生
普茶料理とは、仏教の慈悲の心で肉魚を使わず、山菜や海藻等の加工したものに調理法を工夫して、僧院の美味健康食を作り出した精進料理なのですが、これらは江戸初期に黄檗宗の隠元禅師がわが国にもたらしたもので、黄檗寺院で大法要や大行事のあとに全山の者が一堂に貸して謝茶(慰労会)会食のことです。
普茶料理の菜単(さいたん、献立)
茶(煎茶)菓子(麩焼煎餅)前菜(煎茶のつまみ)麻腐(まふ、胡麻豆腐)寿免(すめ、清汁)雲片(うんぺん、野菜の葛煮)笋羹(しゅんかん、野菜の煮物)巻繊(けんちゃん、もどき料理)油 (味付け天婦羅)浸菜(しんさい、和え物、浸し物)飯子(はんつう、御飯)醃菜(えんさい、漬物)水果(すいご、果物、甘味)
笋羹(黄檗豆腐)
豆腐を半分に切りガーゼで包んで軽めのおもしで絞ります。(約3時間)絞れたらガーゼを取り、水500cc・薄口醤油大さじ2の中に出汁昆布と豆腐を入れて3時間くらい煮込みます。煮込めたら熱いうちに豆腐を板の上に取り出し、吸った煮出汁をきり、冷まします。山山葵。
笋羹(筍団子)
新筍を常のとおり湯がき、卸し金で摺り卸して軽く水気を絞る。片栗粉と砂糖・塩を入れてまるめるのに程よい硬さにし、団子にして中温の油で揚げる。昆布出汁・薄口醤油・佐藤・吉野葛で餡をつくり筍とからめます。実山椒。
巻繊(皮くじら)
豆腐を絞って裏漉し、摺り卸した山芋・佐藤・塩を入れてあたり鉢合わせ、3分の1を残して、3分の2を流し缶に平らに敷きます。残りの豆腐に出汁昆布の粉末・黒の當胡麻を入れて黒くし、先に敷いた豆腐の上に平らに敷き、蒸し上げます。
水果(柚子葛きり)
葛きりを鍋で10分ボイルして火をとめ、蓋をして10分蒸らしてよく冷まします。水に砂糖・柚子のめぐみを入れて甘くし、葛きりにかけます。